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「ハードボイルド」では香港金像奨の助演男優賞にノミネートされ、「インファナル・アフェア」では主演男優賞を獲得したトニー。その真骨頂はまさに、複雑な感情をエモーショナルに、精確に表現できるところにあるでしょう。
「ハードボイルド」では、マフィア組織とはいえ父のように自分をいとおしんでくれた恩人を裏切り、家族のように接してきた仲間を裏切らねば生き伸びられない苦悩と苦しみ、決然と運命に立ち向かう思い切り、それを気取られないため涙を呑んで無理に浮かべる笑みを見事に表現、観客に息を呑ませました。(但しジョン・ウー監督作品なのでかなりオーバーアクト。小鼻フンフン膨らみまくり。)
「インファナル・アフェア」では目の前で起こった悲劇への驚愕、目を疑う思い、(自分も一歩間違えば同じ運命に…)という総毛立つような恐怖、10年以上も付き合った相手への哀悼、泣きたくても涙の一滴も出ない自分への情けなさ、これから自分はどうなるのか、どうしたらいいのかという途方に暮れる思い…を、刻々と表情を変えて表現しきってみせました。
香港に名優多しといえども、こんな痛々しい演技ができるのは、トニー1人かも…。
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