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■12月20日(土)午後1時半(香港時間)
香港人のCさんと、地下鉄九龍塘駅の改札口を出たところで待ち合わせしていた。Cさんは日本語が話せない。英語は働きながら学習中。nancixの広東語でなんとかなるだろうか? 不安でいっぱい。案の定、待ち合わせ場所がお互いわからなくて携帯電話で何度も連絡し合い、やっとKCR九廣東鐡との乗り換え通路で落ち合えた。
KCR九廣東鐡とは、香港と広州を結ぶ鉄道。「ラヴソング」のレオン・ライ黎明やマギー・チョン張曼玉も鉄道を乗り継ぎ、乗り継ぎしてこれで香港にやって来たのだ。トニーもンー・シンリン呉倩蓮と一緒に、【沙灘仔與周師[女乃]】(未)のラストにKCRでレイ・チーホン李子雄を出し抜いていたっけ。
nancixはKCRで沙田まで行くのは初めてだ。Cさんも「沙田は私、久しぶりだよー」と言う。「安くておいしいベトナム料理店があるから、ランチはそこにしよう。教えてあげる」と言うんだけど、果たしてnancixの口に合うだろうか?
沙田駅を出ると、何だか神戸の西神中央か六甲アイランドみたい(ローカルネタすみません)。巨大ショッピングモール「新城市廣場」に通じていて、ロビーにはクリスマスの飾りつけが。ファミリー客で賑わっていて、クリスマスの大きな飾り付けの前でわが子を撮影している若いお母さんたちがいた。クスクス。どこも同じだなあ。夕べCさんたちと見た「地下鉄」のクライマックスを思い出した。
Cさんにしっかり手をつかまれて、モールを抜けてなおも進む。ビル3階の通路を抜けて、やっとベトナム料理店にたどり着いた。いやー何ていうか…郊外の専門店街の…最近で言うと石焼ピビンバ専門店みたいな感じの庶民的な店だ。午後2時近いのに、結構混んでいる。
Cさんが席を確保し、メニューを見ながら麺を頼んでくれた。多分、フォーの一種。こってりした味わいだった。それと、柑橘系のソーダもnancixにだけ注文してくれた。「これを飲まなきゃ〜! 美味しいんだから〜!」…悪いなあ、自分は頼まないでnancixにだけ…。遠慮なく、美味しい、おいしいと言って飲み食いした。
満腹になって、いざ萬佛寺へ! Cさんに導かれるまま、バスターミナルを突っ切る。えっ、バス乗らなくていいの? あの山の中腹なの? あっけ〜。
目の前には古ぼけた、石造りの長屋がある。屋根に草が生えてたりして、いかにも昔の建物だ。「香港歴史博物館」で見たなあ、こういう建物。後で地図を見たら「排頭村」という場所だった。
Cさんがどんどん庭に入っていく。あのう、洗濯物が干してあるし、民家だと思うんですけど(泣。庭にいた中年女性に「写真撮ってもいいですよね?」と聞き「そこそこ、そこに立って」とモデルにされてしまった。いいのかなあ、写真撮影費を要求されたりしないのかなあ、と心配したけど、何も言われなかった。

■12月20日(土)午後3時(香港時間)
やっと萬佛寺へ向かうことができる…と思ったのに、Cさんは「こっちを先に見よう!」と、大きな伽藍の門に入って行く。
寶福山という、いかにも商売っ気たっぷりのけばけばしい寺院だ。斜面に草木で「寶福」の文字を作ったり、専用マイクロバスを停めてあったりするのがもう、いかにも〜〜。
この寺院、なんと屋根つきエレベーターや、6人乗り位のミニケーブルカーまで備えているのだ。おかげで家族連れがマイカーから降りて、どしどし上がって行く。
よし、行ってみようっと。エレベーターで中腹まで上がった。
上り道はうねうねと曲がりくねり……塔の中を突っ切り…塔っていうか…六角塔や…。
これが噂の「コインロッカー式納骨堂」なのねーーーー(泣
遺骨というより、遺灰、なのでしょう。四角く白い扉に、名前や出身地が書いてある。故人の小さな白黒写真が張られている扉もある。高齢者はともかく、まだ10代の子どもや幼児は痛ましい…もしも供養+管理費を子孫が払わなくなったら、容赦なく遺灰を出されて他の人が"入居"するのかしらん?
息は切れるし、ついつい言葉少なになる。
Cちゃんが盛んに「写真は? ここは撮らないの? こっちは?」と聞いてくれるが、いくら開放的で明るくても、あくまでここは墓地である…。何が写るかわかんないじゃなーーい。写真なんて怖くて撮れない〜〜!
ここに遺灰を納められ永代供養?してもらえるのは、中流〜ちょっとだけ上の人々なのかもしれない…参拝者はみな、庶民だろうけど身なりはいい。でもコインロッカー…。2部式の学校に通い、満員の地下鉄に揺られ、旧正月は超満員の花市なんかに行ったりして、時には人ごみにもまれながら花火を見て…死んだ後もコインロッカー…。不謹慎だけど、香港人版「人生ゲーム」のゴールを見てしまったような気がした。
とりあえず、最上部の納骨堂まで上がって景観を楽しみ、Cさんに「さあ、下りよう!」と頼んだ。「写真は?」「写真は萬佛寺で撮りたいの」「なーんだ」と言いつつ、ミニケーブルカーに乗り込む。係員の老人にタメ口を叩く、活発な男の子とそのパパも一緒に乗って来た。
ケーブルカー内で、なんとCさんは「これ、あげる!」とプレゼントをくれた。まるで砂糖細工のような、ピンクに白いバラが散りばめられた、写真額だった。えーーーっまだ2回しか会ってないのにーーー。それにこれ…重い……DVDやCDを持ち帰らなければならない身としては…いや、ありがとうを言おう、言うべきだ!「多謝〜! Tonyの写真をこれに入れて飾るね〜!」と感謝した。いや実際、入れるとしたらトニーの写真しかないよ(^_^;)
ケーブルカーを降りて、いったん駐車場に出る。政府合署の脇の細い道を通り、寶福山ケーブルカーの脇に通っている山道に入った。これが萬佛寺への参道だという。いやに地味な参道じゃない? 寶福山に完全に譲ってます。
前には白人男女を含む5人の若者グループが。英語でにぎやかに話しながら、上がっていく。
いかにも山道らしい参道を登ってしばらくすると、あったあったありました。萬佛寺名物・金キラキンの五百羅漢が!
「あらアンタ、ホントに日本から来ちゃったのぉ? やぁ〜だ〜」
肩幅狭いっすね…アイライン、目尻にだけ入ってるし。
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いや、何となく。 (日本の誰かに似てるな…)
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「世の中の雑多な事は、閃光のように一瞬のこと。
輪廻は転がり続け、雲が飛ぶに似たり」と。
つまり陰口叩かれてもデマ流されても、大したことじゃないってか。
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「見ないでたって、Aカップもないだろ? ふふっ可愛いよ」
…nancix、妄想症がどんどん悪化してます。
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仲良きことは、美しきこと哉。
仏教説話に、こんな爺さんとガマガエルが出て来るんでしょうか…(怪しい)。
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…香港くんだりでこんなバカやるために、
nancixはこの世に生まれついて来たのだろうか?
自らの存在価値について考えた結果が↑このありさま。 |
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1980年代からこのような金ぴか仕様になったそうだから、「インファナル・アフェア」1991年の警官候補生の7人の少年も、徒歩ならこれらの金色羅漢サマを見ながら登って来たはず。
さぞや自分の将来をどうされるのか、脅え案じたことでしょう…。
いや、サムボスとその弟の車に分乗させてもらって山上に向かい、こういうの見てないのかな? それもまた一つの不幸…??
さて、いよいよ曲がりくねった参道はおしまいに。境内に到着します。
ゴーーーーーンという鐘の音と共に「インファナル・アフェア」で映し出された境内は、こんな感じでした。フィルターかけまくりですねー。
香港版DVDより。

萬佛殿前から境内全体(やや右寄り)を見渡せば、実際はこんな感じ。
奥にある九重の「萬佛塔」は、香港の100ドル札にも図案として登場しているそうです。
ちなみに、すごーーーく気になるあの手長さんを、アップで捉えてきました。
足で色彩豊かなお魚さんを踏みつけています。食べ物を踏むと罰が当たりませんかね?
そのお名前は「佛陀難提尊者」でした。北天竺(インド)人なのだそうです。どう見たってインド人らしいお顔ではないけど。お釈迦様の教えを伝承し、迫害にもめげずに広めた24人の尊者のうち、8人目だか8代目だかのようで。「付法蔵因縁伝」という経典に載っているそうですが…。
なぜ手があーーーーーーーーーーーんなに長いのかは、未だ謎。誰か仏教学の先生にでも聞いていただけませんかね?
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いよいよ誓いの場・萬佛殿にカメラが入って行きます。
ちなみに日本の神社仏閣と異なり「撮影禁止」とも「フラッシュ禁止」とも書いてません。しかしやはり神聖なる信仰の場ですから、フラッシュ使用は避けることにします。
そうすると、さすがの手ブレ防止機能が売り物のPanasonic Lumixも、手ぶれを起こすのでした…L1だからかな。早くL2に買い換えたい。L10はデカ過ぎだけど、外付けフラッシュ使える…悩むところ。
香港版DVDより。住職にお布施?するジャンボ。
4つあるはずの金色のもっこりが、3つと奥に1つに置き換わってました。もっこりは全て、小さな小さな金色仏像の集合体です。
壁一面の羅漢像と、金色のもっこりの細部。人と比べると、その高さがわかります。
香港版DVDより。ご本尊の金ピカ三尊像と、手前は金箔のボディに赤い衣を着せられた寺の創始者・月溪法師の塑像。
ガラス張り厨子内の三尊像も月溪法師さんも、ご健在でした。

ご本尊背後の壁の、裏一面に位牌が。白黒写真入りもあり。
手が写っている? 霊じゃなくてnancixの手の写りこみです(^_^;) |
お年寄り夫婦で納まっている位牌もありました。
仲のいいことで。
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さすがは国際都市・香港。
英語の位牌もありました。
昨年まで、どんな一生を送ったんでしょう。
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おみくじ占いのブースにお姉さんが座っていて、Cさんが「この人、映画『無間道』を見てわざわざ日本から参観しにきたんだよ」と紹介してくれると「へーえ」と物珍しそうにじろじろ見た。くぅぅ、恥ずかしい…。
おみくじの引き方はですね、横浜や神戸の「関帝廟」と全く同じやり方です。拝礼台で膝をついて合掌し、願い事を念じながら「簽桶」(おみくじ棒の器)を振り回し、自然におみくじ棒が一本飛び出したらそこに書いている番号を見る。「神筈(しんばえ)」といわれる三日月形の神具を土間に落とし、表と裏が出たら、おみくじ棒をブースのお姉さんに渡して番号を告げると、おみくじがもらえます。そのおみくじは…あれ、どこいったんだろ?
再び萬佛殿の外へ。境内を散策する。まだまだ羅漢像も仏像も各種取り揃えてございます。
白象の裏には、等身大のみなさんが。
あっっ! トニーの遠いご先祖様の1人まで!(嘘です)
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いいかげん金ピカ仏像も見飽きた頃、境内の一角に茶店発見! わーい、蜜入り豆乳や温かい「豆腐花」売ってるよぉ〜!
「何培記ホープイゲイ」が店の名前。「山水豆腐花」6ドル、「冷たい新鮮豆乳」5ドルは安い!
Cさんが「食べよう、食べよう!」と手を引っ張るので、2人でテーブルに座る。茶店の白髪混じりのおばあちゃんが注文を取りに来る。何だか有馬温泉鼓が滝公園の茶店のオバちゃんとか、箕面の滝の脇の茶店のオバちゃんそっくりだぁ〜(かなりローカルネタ)。
「豆腐花」だけでよかったのに、Cさんが「せっかくだから、豆乳も飲まなきゃ〜!」としきりに勧める。こんなに肌寒いのに、冷たいの飲むと、トイレ近くなるよぉ。Cさんと2人で1杯を分けることにした。
ちなみに、衛生面が気になる方にはお勧めできません…おばあちゃん、水道水じゃなくて、汲み置きの井戸水をバケツに貯めて使ってましたから(^_^;) それも、お椀やコップはさっとゆすぐだけみたいで…。
ちなみにさっきの「佛陀難提尊者」さんら羅漢さんらが並ぶ場所の裏手をちょっと下りたところに女性トイレもありますが、さすが山の上。ボッチャン式です。仕切りも扉もちっちゃいです。外で待つ人に丸見えです。ま、衛生をぎゃんぎゃん言う人には、アジア旅行自体が向いてませんけどね〜〜。
ではおなかもくちくなったことだし、山を下りましょうか〜。
次の目的地は、出会ってはならなかったヤンとラウが一目ぼれ…宿命の出会いをした、あそこです、あそこ。鴨寮街!
Cさんが「バスで行けるよ」と言うので、2人で沙田のバスターミナルに。うきゃ〜! 「地下鉄」仕様のバス停です〜!!
トニーファンの2人が、誰も他にいないそのバス停で、どんな花恥ずかしいはしゃぎ方をしたのかは、レモンのひ・み・つ♪
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