Buttefly Sword

1993年作品。武侠小説の作家・古龍による武侠小説「流星・蝴蝶・剣」を原作に台湾資本で撮影され、香港、台湾、韓国で同時公開された武侠大作。ゲーム画面に慣れた若者向きにライト&スピーディーに演出されている。 

Buttefly Sword Stuff&Cast

香港上映期間:1993年1月16日〜2月5日 21日間 興収:916万7960香港ドル
プロデュース:
チュー・イェンピン朱延平/監督:マイケル・マック麥當傑/脚本:ジョン・チョン壮澄/アクション指導:チン・シウトン程小東、張耀星、馬玉成/音楽:ピーター・パオ鮑比達
キャスト:ミシェール・ヨー楊紫瓊(高老大)、トニー・レオン(孟星魂)、ジョイ・ウォン王祖賢(小蝶)、ドニー・イェン甄子丹(葉翔)、葉全真(苗小小)、ジミー・リン林志穎(皇帝の甥)
日本ビデオ化(廃盤)

Buttefly Sword STORY

 明の時代、 絶大な権力を誇る老宦官・東厰の曹公公が西廠の李公公が謀反を起こして国を乗っ取ろうとしていると疑う。曹公公の命を受け、「快活林」の刺客・高老大と弟弟子の葉翔は暗躍する。いったんは平和な生活を望み、恋人の小蝶と森に隠遁していた孟星魂は、高老大の依頼を受け、いったん死を偽装し、別人に成りすまして西厰公の信頼あつい聚賢山荘の孫荘主から謀反の企てが記された重要文書を奪う任務につく。

 葉翔は高老大に片想い。だが彼女は密かに孟星魂を思い続けていた。孟星魂は死を装って別人に成りすまし、孫荘主のもとに入り込み、隠密捜査を続ける。そこに現れたのは、荘主の愛妾の美女・苗小小。彼女は幼いときに孟星魂と共に暮らした少女の成人した姿だった。だが彼女は思春期に入ると行方が知れなくなっていた。彼女に対する孟星魂の関心を、恋だと勘違いした荘主は、苗小小を払い下げると宣言し、中秋節に二人の婚礼を執り行った。だがその夜、荘主を襲った刺客はなんと、苗小小だった。彼女もまた、高老大の指令を受けて暗殺者の宿命を負っていたのだ。孟星魂の目の前で殺された苗小小。無念のうちに彼は息を引き取った。孫荘主もまた、一人息子を惨殺され、孟星魂の正体を知り、憤怒のうちに息絶えた。

 苗小小の死に心痛めた孟星魂は入浴中の高老大のもとに戻って激しく彼女をなじった。哀しく彼を見返す高老大。江湖では、あらゆる手段を使わなくては生きのびられない、世捨て人の孟星魂にはわからないと告げる彼女の愛のまなざしに、孟星魂は黙って立ち去った。

 謀反の証拠である文書を東厰の曹公公のもとに持参した高老大と孟星魂。だが最大の敵は李公公だった! 化け物のような敵と死闘を続ける高老大と孟星魂に、旋風のように現れて助っ人を買って出たのは皇帝の甥。李公公は退治できたが、孟星魂と胡蝶の仲のよい姿を見た高老大は悲しみのあまり身投げを図った。落ちていく彼女に葉翔は「どこまでもお供します!」とすがりついたのだった。
 孟星魂と小蝶に、また平穏な生活が戻ってきた…。

Buttefly Sword view point

 トニー初の本格的古装片(時代劇)主演!てんで、かなり期待した。「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3」は坊主役で、いわゆる古装片のヒーローとはちょっと違ってたから。確かに期待通り、全身を弓と化したり決めポーズを凛々しく決めまくるトニーの剣士姿は麗しかったけど、何か違う。実はこの作品の導演はゲームソフトをかなり意識していて、若者受けを狙ってゲーム感覚で電影を作っちゃったという。だから物語展開はスピーディーだけど、日本のTV時代劇のように深みがない。ラスト近くの戦闘シーンなんて、いくつかのボールがピョンピョン飛びまわってるような軽さ。速ければいいってもんじゃ……(-_-;)

  キャラクター造型も薄っぺら。小説「流星胡蝶剣」のヒロイン(ジョイ・ウォンが演じた)はもっと暗い過去があって悩み苦しんだはずなのに、ただのコケティッシュな小娘になってしまった。
 実は主役だったミシェール・ヨー楊紫瓊と、ドニー・イェン甄子丹はさすがの貫禄。ドニーの、ジョイに翻弄されぶりが微笑ましいです。ミシェールオネエ様を袖にしてジョイを選ぶトニーは、何だかバカみたい。政権争いに巻き込まれたくない、世捨て人でいたいってことなんだろうけど。
 台湾版と香港版でラストのくだりが違う。できれば長いほうを見て欲しいな。
 それにしてもワケわからんのが”小旋風”ことジミーちゃん。貴様が遊び呆けないでさっさと始末をつけていたら、あたら人死にを増やさずに済んだのに。
 ところでこの作品のアクション指導は有名なチン・シュウトン程小東。クライマックスの某シーンと「ワンダーガールズ 東方三侠」(93)の、機関車が突っ込んでくるシーンがまったく同じ構図。やれやれ、さすがの超ベテランも、引っ張りダコで持ちネタが尽きたか…。

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