昨夜は突然の残業指令で、字幕版の「かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート」(以下、龍虎門 )を観ることが叶わず。
やむなく代休の本日午後、吹き替え版を見てきました。神戸では上映が27日までなので。
……観客、4人(泣)。
でも、映画開始前にロビーに置かれた液晶テレビで「傷だらけの男たち」予告編を堪能することができ、内心嬉し涙に暮れましたですよ。
館内での予告編は、こないだもこの映画館で予告を見た"ターゲット一人に、殺し屋が殺到"という、香港ジョニー・トー映画のパクリのよーな西洋アクション映画と、某都知事の特攻隊映画のものだけで、がっかりでしたが…(岸恵子さん、やはりモンペ姿でもモダン過ぎます…)。
さて「龍虎門」といえば、香港漫画之父…というより分業制コミック・プロダクション経営者兼実業家のトニー・ウォン・ユッロン黄玉郎氏(帳簿、決算書類などの偽造罪で入獄経験も有り)による35年来発行続行中の香港オリジナルコミックであり、いつ香港に行っても街角の雑誌スタンドで必ず薄っぺらいフルカラーの最新刊を売っていて、いわば米国のマーベルコミックスのようなもの。総合マンガ雑誌に連載されているわけではありません。
その時々の明星をモデルに表紙を描く「古惑仔」シリーズは時々買ったものの、汗臭そうで絵柄がイマイチださくてやたら効果線だらけの「龍虎門」は、1冊も買ったことがありませんでしたよ。
実はこの「龍虎門」、前身を「小流氓(小さなチンピラ)」と申しまして1970年創刊。主人公のウォン・シウフー王小虎と、柔道家でもある仲間のセッ・ハッロン石黒龍は14歳、兄のウォン・シウロン王小龍は17歳という設定だったそうです。社会の底辺であえぐ小市民の味方をし、強きをくじき弱気を助ける義侠心あふれるチンピラたちを描いた初期の絵柄は「龍虎門非官方網(アンオフィシャルサイト)」で見ることができます。
たとえばこんな絵柄だった様子。

……手塚治虫や石森章太郎というより、貸本漫画の丸っこい絵柄だ…_| ̄|○。
……キャラクターは全員、ブーツカットじゃなくて、パンタロンだ…しかも色使いがサイケ…_| ̄|○_| ̄|○。
そして驚いたことに、主人公の王小虎は、家族を探しに中国大陸から香港にやって来た中国人という設定なのです。
当時の香港なら、"大陸から来た貧乏人、田舎者"と差別される対象、いじめの対象になって不思議ではない設定です。そんな彼は四小将と呼ばれる少年らと出会い、闘いを通じて仲間となっていく。映画版でアンガールズが吹き替えなければ誰も気にも留めなかったであろう、メガネ君や光頭星クンらが四小将です。
そこに悪人が次々と現れ、彼らを窮地に追い込むが必ず逆襲して死闘の末に最後には勝つ、とまあ、少年ジャンプやヤングジャンプやヤングマガジンで延々と連載を続けているあのコミックやこのマンガみたいなもので。
さらに意外なことに、強大な敵役の「チュン(くさかんむりに全)灣十五狼」の首領、大狼王は実は、日本で最も勢力あるヤクザ組織Y…じゃなくて日本の犯罪邪教集団「羅刹教」の流れを汲む者であったのです。そこで主人公たちは、なんと香港を飛び出して日本に"遠征"するんですよ。Gメン'75の丹波哲郎御大に協力してもらったんでしょうかそれともインターポールに?
当時の物語で三大悪役の一人とされたのが、羅刹教の教主・火雲邪神――そうです、吹替版で「シブミ」と呼ばれていた、あのマスクにマントの怪人だったのです!
……ん? すると、あのシブミは日本人か! 日本ヤクザなのか?
龍虎門の面々と火雲邪神の死闘は、なんと200数冊を超えてもまだ決着がつかず、さらに火雲邪神と組む強敵邪教集団が現れます。それこそが韓国白蓮教!
白蓮五魔と呼ばれる魔人の一人が、実は火雲邪神の父親であり、白蓮教教主の東方無敵なんてのも出現………って、あれ? 白蓮教って、中国に南宋代から清代まで存在した宗教じゃなかったっけ。確か「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」に出て来たよーな。それに東方無敵……。金庸の武侠小説「笑傲江湖」の日月教教主・東方不敗からパクったな! 「機動武闘伝Gガンダム」のマスターアジアも東方不敗だっけな……(^_^;)
白蓮教を倒し終えると、主人公の王小虎と石黒龍たちは再び日本で火雲邪神を追い、そこでまたもんのすごく邪悪な陳傲雲(王小龍を殺してしまうほど!)という敵役に遭遇し、彼を追って一同は今度はタイへ……。
陳との死闘のなかで、王小虎は「降龍十八腿」という必殺技を繰り出し、さらに石黒龍が「摧心錐」という必殺技で追い討ちをかけ、ついに彼らは兄貴分の仇を討つのです!!!!!
とまあ、キリが無いほどあちこちに行っては、風を吹かせ雷を落とし海を荒れさせ土埃を舞い上げて、彼らは闘い続けるわけですね。環境破壊ハンターイ。地球温暖化を防ぐにはLOVE&PEACEで彼らの死闘を止めよう! おーーっ!
……まあとにかく。
その間に、丸っこいキャラクターだった王小虎らはどんどん劇画チックになり、香港における池上遼一ブーム(「クライング・フリーマン」「傷追い人」など)にも多大な影響を受け、まさにドニー・イェン甄子丹兄貴やニコラス・チェー謝霆鋒、ショーン・ユー余文楽らのようなランニングシャツやTシャツ+青ジーンズが真によく似合う胸板の厚い足長の……。
もとい、キャラクターに似せてドニー、ニコ、ショーンが造型されたんでしたっけ。

Adapted From the most popular Hongkong Mangaですよ!
「Manga」がすっかり世界に通用する英単語の一つに…天上の手塚治虫先生がお知りになったら、何とおっしゃるか…(ハラハラと涙)。

こちら↑が最近の原作の王小虎。
髪型…パーマかけてるのか?
ニコラスバージョンの方が兄と似ているんじゃないかな。

兄の王小龍がこちら↑。ドニーさん、かなり似せてます。雰囲気出してます。

金髪なだけで、ショーンバージョンとは似ても似つかない、原作の石黒龍。
もともと香港アクション映画は、劇画やアニメ、ゲームという日本の誇るサブカルチャーと、すこぶる相性がよろしい。
日本の劇画「クライング・フリーマン」も日本ではOVAとしてアニメにしかできなかったけど香港で「紅場飛龍」「浪漫殺手自由人」(90)など映画化されたし、
四大天王(レオン・ライ黎明本人は除く)が売り物だった禁断のカプ○ン無許可学園映画化「超級学校覇王」(94)も、実に楽しかった。カ○コンによるジャン=クロード・ヴァン・ダムやラウル・ジュリア、カイリー・ミノーグまで出演の実写映画より、よっぽど。
ジャッキー・チェン成龍も「シティハンター/都市獵人」(92)で、香にハンマーで追いかけられる冴羽遼のギャグシーンまで嬉々として再現してたしね。(悪乗りしたのか例のゲームの春麗コスプレまでやっちゃうジャッキーのこの珍作、シティハンターファンにもジャッキーファンにも不評ですが…)
「欲望の街 古惑仔」シリーズ第1作目も、イーキン・チェン鄭伊健や陳小春ら実写キャラのアップが一瞬にして劇画の止め絵になるところで、香港の観客らは「おおっ」と歓声を上げていましたよ。nancixは思わず拍手しそうになったくらいです。
荒唐無稽なキャラクター造型も俳優たちが大真面目に真剣に再現してくれるところ、劇画原作だからってミョーにツボの違うところで誇張しすぎた演出をしたり、物語に手を抜いたりしないところが、日本の凡百のコミックスの映画化とは異なるんでしょうね。「どろろ」とはワケが違うのだよ、ワケが。
もっとも日本でも「のだめカンタービレ」など、「少林サッカー」以降、大真面目に抵抗無しにマンガの1シーンを再現してくれる世代の俳優らが出てきましたから、今後に期待ですが…(一応「ゲゲゲの鬼太郎」は観に行く)。
まして、もうあなた方は存在自体がアニメ美形キャラそのものよ!と言いたいニコラス&ショーン、
トニー・レオンと同い年でその引き締まった体型維持できてそこまで動けるって、凄い努力してるんですね…と涙しそうになるド兄さん…いやドニー兄貴ですもの。
アンガールズだの某テレビ局アナウンサーだのアゲアゲヌード着ぐるみシンガーだの大嫌いなK田ボクサーを投入しなくたって、こちとら楽しんでやるわい!と、日本での宣伝戦略にゲンナリでありまして、こんなに観に行くのが遅れたわけですが。
本日は残念ながら、吹き替え版でしか鑑賞できませんでしたが、けっこうこれも堪能できましたよ。
「HERO 英雄」では残剣さまの声、「花様年華」で周慕雲役を担当した小杉十郎太さんが、弟の王小虎(タイガー・ウォン)から実質主役を奪ったも同然の王小龍(ドラゴン・ウォン)担当。
小杉さんの重低音がまことに、ドニー兄貴のしなやかなのにパワフルな必殺技と、ニヒルな「恋というのじゃないけれど…私は抱かれてみたかった…」の男と女の複雑な心理にふさわしく。
小杉さんの声だと、ドニー兄貴はあまりカンフー・ナルシストっぽく聞こえないんですよねー。いやもうこれだけカッコよくて声渋いんだから、多少の自信は有って当然でしょう! ブルース・リー李小龍以上に「いらっさーーーい」ポーズを繰り返し取っても許されるでしょうマトリックスのキアヌよりは!!!と思えてしまうのです。
ニコラスとショーンの声は、まさにアニメキャラ声。いかにもって感じで、まあ合ってると思いますです。タイガーって正義漢で兄貴分としてリーダーシップ取れるキャラ、実は「龍虎門」の正統な後継者の一人…ってだけで、従来のアニメ主人公と同じく個性はないんだよねー。そりゃターボ・節句…じゃなくてセック(ほんとは石だからセッで、クは発音しない)の方が屈折があって紆余曲折があって、演じるには面白い個性的キャラだと思う。続編ではぜひともニコ&ショーンの個性の違いとそれでも力を合わせる男の友情やましいものは何もない!(でもちょっぴりあるかもしんない…)の意気に感じるところを掘り下げて描いてほしいっす!(ダメ?)
眞鍋かをりさん、意外にあの気丈ながら、しんねりむっつりした薄幸の美女の羅刹女ことローザ役に合ってました。
ドン・ジェ童潔ちゃんだと、ちょっと違うんだけどなあと心配してたんですが。
上海電影集團公司、北京保利博納電影發行公司、香港のレイモンド・ウォン黄百鳴が率いる東方電影發行有限公司の中港合作、なので、中国ロケもかなりあります。
物語の骨格は、nancixが家族が川の字になって寝転んでテレビで見ていた頃のジャッキー・チェンほかのカンフー映画のセオリー=お約束を、きちんと踏襲してましたよね。
やむなく代休の本日午後、吹き替え版を見てきました。神戸では上映が27日までなので。
……観客、4人(泣)。
でも、映画開始前にロビーに置かれた液晶テレビで「傷だらけの男たち」予告編を堪能することができ、内心嬉し涙に暮れましたですよ。
館内での予告編は、こないだもこの映画館で予告を見た"ターゲット一人に、殺し屋が殺到"という、香港ジョニー・トー映画のパクリのよーな西洋アクション映画と、某都知事の特攻隊映画のものだけで、がっかりでしたが…(岸恵子さん、やはりモンペ姿でもモダン過ぎます…)。
さて「龍虎門」といえば、香港漫画之父…というより分業制コミック・プロダクション経営者兼実業家のトニー・ウォン・ユッロン黄玉郎氏(帳簿、決算書類などの偽造罪で入獄経験も有り)による35年来発行続行中の香港オリジナルコミックであり、いつ香港に行っても街角の雑誌スタンドで必ず薄っぺらいフルカラーの最新刊を売っていて、いわば米国のマーベルコミックスのようなもの。総合マンガ雑誌に連載されているわけではありません。
その時々の明星をモデルに表紙を描く「古惑仔」シリーズは時々買ったものの、汗臭そうで絵柄がイマイチださくてやたら効果線だらけの「龍虎門」は、1冊も買ったことがありませんでしたよ。
実はこの「龍虎門」、前身を「小流氓(小さなチンピラ)」と申しまして1970年創刊。主人公のウォン・シウフー王小虎と、柔道家でもある仲間のセッ・ハッロン石黒龍は14歳、兄のウォン・シウロン王小龍は17歳という設定だったそうです。社会の底辺であえぐ小市民の味方をし、強きをくじき弱気を助ける義侠心あふれるチンピラたちを描いた初期の絵柄は「龍虎門非官方網(アンオフィシャルサイト)」で見ることができます。
たとえばこんな絵柄だった様子。

……手塚治虫や石森章太郎というより、貸本漫画の丸っこい絵柄だ…_| ̄|○。
……キャラクターは全員、ブーツカットじゃなくて、パンタロンだ…しかも色使いがサイケ…_| ̄|○_| ̄|○。
そして驚いたことに、主人公の王小虎は、家族を探しに中国大陸から香港にやって来た中国人という設定なのです。
当時の香港なら、"大陸から来た貧乏人、田舎者"と差別される対象、いじめの対象になって不思議ではない設定です。そんな彼は四小将と呼ばれる少年らと出会い、闘いを通じて仲間となっていく。映画版でアンガールズが吹き替えなければ誰も気にも留めなかったであろう、メガネ君や光頭星クンらが四小将です。
そこに悪人が次々と現れ、彼らを窮地に追い込むが必ず逆襲して死闘の末に最後には勝つ、とまあ、少年ジャンプやヤングジャンプやヤングマガジンで延々と連載を続けているあのコミックやこのマンガみたいなもので。
さらに意外なことに、強大な敵役の「チュン(くさかんむりに全)灣十五狼」の首領、大狼王は実は、日本で最も勢力あるヤクザ組織Y…じゃなくて日本の犯罪邪教集団「羅刹教」の流れを汲む者であったのです。そこで主人公たちは、なんと香港を飛び出して日本に"遠征"するんですよ。Gメン'75の丹波哲郎御大に協力してもらったんでしょうかそれともインターポールに?
当時の物語で三大悪役の一人とされたのが、羅刹教の教主・火雲邪神――そうです、吹替版で「シブミ」と呼ばれていた、あのマスクにマントの怪人だったのです!
……ん? すると、あのシブミは日本人か! 日本ヤクザなのか?
龍虎門の面々と火雲邪神の死闘は、なんと200数冊を超えてもまだ決着がつかず、さらに火雲邪神と組む強敵邪教集団が現れます。それこそが韓国白蓮教!
白蓮五魔と呼ばれる魔人の一人が、実は火雲邪神の父親であり、白蓮教教主の東方無敵なんてのも出現………って、あれ? 白蓮教って、中国に南宋代から清代まで存在した宗教じゃなかったっけ。確か「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」に出て来たよーな。それに東方無敵……。金庸の武侠小説「笑傲江湖」の日月教教主・東方不敗からパクったな! 「機動武闘伝Gガンダム」のマスターアジアも東方不敗だっけな……(^_^;)
白蓮教を倒し終えると、主人公の王小虎と石黒龍たちは再び日本で火雲邪神を追い、そこでまたもんのすごく邪悪な陳傲雲(王小龍を殺してしまうほど!)という敵役に遭遇し、彼を追って一同は今度はタイへ……。
陳との死闘のなかで、王小虎は「降龍十八腿」という必殺技を繰り出し、さらに石黒龍が「摧心錐」という必殺技で追い討ちをかけ、ついに彼らは兄貴分の仇を討つのです!!!!!
とまあ、キリが無いほどあちこちに行っては、風を吹かせ雷を落とし海を荒れさせ土埃を舞い上げて、彼らは闘い続けるわけですね。環境破壊ハンターイ。地球温暖化を防ぐにはLOVE&PEACEで彼らの死闘を止めよう! おーーっ!
……まあとにかく。
その間に、丸っこいキャラクターだった王小虎らはどんどん劇画チックになり、香港における池上遼一ブーム(「クライング・フリーマン」「傷追い人」など)にも多大な影響を受け、まさにドニー・イェン甄子丹兄貴やニコラス・チェー謝霆鋒、ショーン・ユー余文楽らのようなランニングシャツやTシャツ+青ジーンズが真によく似合う胸板の厚い足長の……。
もとい、キャラクターに似せてドニー、ニコ、ショーンが造型されたんでしたっけ。

Adapted From the most popular Hongkong Mangaですよ!
「Manga」がすっかり世界に通用する英単語の一つに…天上の手塚治虫先生がお知りになったら、何とおっしゃるか…(ハラハラと涙)。

こちら↑が最近の原作の王小虎。
髪型…パーマかけてるのか?
ニコラスバージョンの方が兄と似ているんじゃないかな。

兄の王小龍がこちら↑。ドニーさん、かなり似せてます。雰囲気出してます。

金髪なだけで、ショーンバージョンとは似ても似つかない、原作の石黒龍。
もともと香港アクション映画は、劇画やアニメ、ゲームという日本の誇るサブカルチャーと、すこぶる相性がよろしい。
日本の劇画「クライング・フリーマン」も日本ではOVAとしてアニメにしかできなかったけど香港で「紅場飛龍」「浪漫殺手自由人」(90)など映画化されたし、
四大天王(レオン・ライ黎明本人は除く)が売り物だった禁断のカプ○ン無許可学園映画化「超級学校覇王」(94)も、実に楽しかった。カ○コンによるジャン=クロード・ヴァン・ダムやラウル・ジュリア、カイリー・ミノーグまで出演の実写映画より、よっぽど。
ジャッキー・チェン成龍も「シティハンター/都市獵人」(92)で、香にハンマーで追いかけられる冴羽遼のギャグシーンまで嬉々として再現してたしね。(悪乗りしたのか例のゲームの春麗コスプレまでやっちゃうジャッキーのこの珍作、シティハンターファンにもジャッキーファンにも不評ですが…)
「欲望の街 古惑仔」シリーズ第1作目も、イーキン・チェン鄭伊健や陳小春ら実写キャラのアップが一瞬にして劇画の止め絵になるところで、香港の観客らは「おおっ」と歓声を上げていましたよ。nancixは思わず拍手しそうになったくらいです。
荒唐無稽なキャラクター造型も俳優たちが大真面目に真剣に再現してくれるところ、劇画原作だからってミョーにツボの違うところで誇張しすぎた演出をしたり、物語に手を抜いたりしないところが、日本の凡百のコミックスの映画化とは異なるんでしょうね。「どろろ」とはワケが違うのだよ、ワケが。
もっとも日本でも「のだめカンタービレ」など、「少林サッカー」以降、大真面目に抵抗無しにマンガの1シーンを再現してくれる世代の俳優らが出てきましたから、今後に期待ですが…(一応「ゲゲゲの鬼太郎」は観に行く)。
まして、もうあなた方は存在自体がアニメ美形キャラそのものよ!と言いたいニコラス&ショーン、
トニー・レオンと同い年でその引き締まった体型維持できてそこまで動けるって、凄い努力してるんですね…と涙しそうになるド兄さん…いやドニー兄貴ですもの。
アンガールズだの某テレビ局アナウンサーだのアゲアゲヌード着ぐるみシンガーだの大嫌いなK田ボクサーを投入しなくたって、こちとら楽しんでやるわい!と、日本での宣伝戦略にゲンナリでありまして、こんなに観に行くのが遅れたわけですが。
本日は残念ながら、吹き替え版でしか鑑賞できませんでしたが、けっこうこれも堪能できましたよ。
「HERO 英雄」では残剣さまの声、「花様年華」で周慕雲役を担当した小杉十郎太さんが、弟の王小虎(タイガー・ウォン)から実質主役を奪ったも同然の王小龍(ドラゴン・ウォン)担当。
小杉さんの重低音がまことに、ドニー兄貴のしなやかなのにパワフルな必殺技と、ニヒルな「恋というのじゃないけれど…私は抱かれてみたかった…」の男と女の複雑な心理にふさわしく。
小杉さんの声だと、ドニー兄貴はあまりカンフー・ナルシストっぽく聞こえないんですよねー。いやもうこれだけカッコよくて声渋いんだから、多少の自信は有って当然でしょう! ブルース・リー李小龍以上に「いらっさーーーい」ポーズを繰り返し取っても許されるでしょうマトリックスのキアヌよりは!!!と思えてしまうのです。
ニコラスとショーンの声は、まさにアニメキャラ声。いかにもって感じで、まあ合ってると思いますです。タイガーって正義漢で兄貴分としてリーダーシップ取れるキャラ、実は「龍虎門」の正統な後継者の一人…ってだけで、従来のアニメ主人公と同じく個性はないんだよねー。そりゃターボ・節句…じゃなくてセック(ほんとは石だからセッで、クは発音しない)の方が屈折があって紆余曲折があって、演じるには面白い個性的キャラだと思う。続編ではぜひともニコ&ショーンの個性の違いとそれでも力を合わせる男の友情やましいものは何もない!(でもちょっぴりあるかもしんない…)の意気に感じるところを掘り下げて描いてほしいっす!(ダメ?)
眞鍋かをりさん、意外にあの気丈ながら、しんねりむっつりした薄幸の美女の羅刹女ことローザ役に合ってました。
ドン・ジェ童潔ちゃんだと、ちょっと違うんだけどなあと心配してたんですが。
上海電影集團公司、北京保利博納電影發行公司、香港のレイモンド・ウォン黄百鳴が率いる東方電影發行有限公司の中港合作、なので、中国ロケもかなりあります。
物語の骨格は、nancixが家族が川の字になって寝転んでテレビで見ていた頃のジャッキー・チェンほかのカンフー映画のセオリー=お約束を、きちんと踏襲してましたよね。

ブラザーフッド スタンダード・エディション
カル
グリーン・デスティニー
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